【完】ぎゅっとしててね?
数学の授業。
寝てる人いっぱい。
あたしもその一人になりかけて、うとうと。
「じゃあ、ここの解は?坂木弥生」
しーん、とした教室。
「……わかりません」
ヤヨの声。
え?って思わず顔あげちゃった。
だってあの数学マニアなヤヨが、"わかりません"だなんて。
休み時間になって、すぐにヤヨの席へ。
「ヤヨ大丈夫?」
おでこに手を当ててみたら
「何すんだよ」
って振り払われた。
お熱ナシ。
「どうしたの?数学マニアなのに。あ、糖分不足?」
ポケットに常備してる飴ちゃん。
あげるね。
「はい、あーんして」
いつもどおり手で取られたよね。
「……はぁ」
「なんで人の顔見てため息つくのー」
「もうお前向こう行って」
「……ねぇ、あたし本当に何したの」
まさかヤヨを襲った?
そんなまさか。
ヤヨの手がシッシッってあたしを追い払う。
ひどいのはね、他の女の子が「弥生ー!」って近づいても普通に優しく話してるところね。
ほんとモテるよね。背も高いし、かっこいいもんね。
意地悪だけどね…何で怒ってるのか教えてくれないけどね。
寝てる人いっぱい。
あたしもその一人になりかけて、うとうと。
「じゃあ、ここの解は?坂木弥生」
しーん、とした教室。
「……わかりません」
ヤヨの声。
え?って思わず顔あげちゃった。
だってあの数学マニアなヤヨが、"わかりません"だなんて。
休み時間になって、すぐにヤヨの席へ。
「ヤヨ大丈夫?」
おでこに手を当ててみたら
「何すんだよ」
って振り払われた。
お熱ナシ。
「どうしたの?数学マニアなのに。あ、糖分不足?」
ポケットに常備してる飴ちゃん。
あげるね。
「はい、あーんして」
いつもどおり手で取られたよね。
「……はぁ」
「なんで人の顔見てため息つくのー」
「もうお前向こう行って」
「……ねぇ、あたし本当に何したの」
まさかヤヨを襲った?
そんなまさか。
ヤヨの手がシッシッってあたしを追い払う。
ひどいのはね、他の女の子が「弥生ー!」って近づいても普通に優しく話してるところね。
ほんとモテるよね。背も高いし、かっこいいもんね。
意地悪だけどね…何で怒ってるのか教えてくれないけどね。