【完】ぎゅっとしててね?
前から歩いてくるのは
……ヤヨだ。
それと、麻里奈ちゃん。
「あれ、弥生くんだ。あの子って元カノだっけ?」
「うん、そう」
すれ違っても、
ヤヨはあたしに目も向けない。
……なんで?
立ち止まって振り返ってみたら
どんどん背中、遠くなって。
「え?芙祐ちゃん?」
思わず、その後ろ姿を追いかけてた。
ヤヨのセーターを掴んだら
「何?どうした?」
って、やっと。
やっと、ヤヨがこっち見てくれた。
「……あ」
「?」
麻里奈ちゃんも不思議そうに
あたしとヤヨを交互に見てる。
……それに、あたし、今。
”彼氏とデート中”なのに……。
「えっと」
セーターから手を離すと、ヤヨの目線は。
あたしから麻里奈ちゃんへと、移った。
「……なんでもなかった。ごめん」
……ヤヨだ。
それと、麻里奈ちゃん。
「あれ、弥生くんだ。あの子って元カノだっけ?」
「うん、そう」
すれ違っても、
ヤヨはあたしに目も向けない。
……なんで?
立ち止まって振り返ってみたら
どんどん背中、遠くなって。
「え?芙祐ちゃん?」
思わず、その後ろ姿を追いかけてた。
ヤヨのセーターを掴んだら
「何?どうした?」
って、やっと。
やっと、ヤヨがこっち見てくれた。
「……あ」
「?」
麻里奈ちゃんも不思議そうに
あたしとヤヨを交互に見てる。
……それに、あたし、今。
”彼氏とデート中”なのに……。
「えっと」
セーターから手を離すと、ヤヨの目線は。
あたしから麻里奈ちゃんへと、移った。
「……なんでもなかった。ごめん」