【完】ぎゅっとしててね?
ーーガタッ
音がした、その先を見た。
扉?
背の高い影がみえて、ゆっくり開いた。
「失礼しま……って。……お前ら、何やってんの」
……ヤヨだ。
慶太くんの手から下がる制服のリボンや、もともと開いてたあたしのブラウスの首元。
ヤヨが、かたまってる。
「違うから。そういうことしようとしてるんじゃないから」
あたしが大慌てで否定するけど、たぶん聞こえてない。
「弥生くん変なこと想像しないでね。こんなムードもなんもないとこで、手ぇ出さないからね。俺だって」
「……いや別に。関係ねえし」
運んできた荷物を机に乱雑に並べてから、ヤヨは講義室から出て行った。
音がした、その先を見た。
扉?
背の高い影がみえて、ゆっくり開いた。
「失礼しま……って。……お前ら、何やってんの」
……ヤヨだ。
慶太くんの手から下がる制服のリボンや、もともと開いてたあたしのブラウスの首元。
ヤヨが、かたまってる。
「違うから。そういうことしようとしてるんじゃないから」
あたしが大慌てで否定するけど、たぶん聞こえてない。
「弥生くん変なこと想像しないでね。こんなムードもなんもないとこで、手ぇ出さないからね。俺だって」
「……いや別に。関係ねえし」
運んできた荷物を机に乱雑に並べてから、ヤヨは講義室から出て行った。