【完】ぎゅっとしててね?
にっと口角をあげる俺を見て、たじろぐ芙祐ちゃん。プチトマトがポロリと手から落ちた。




「…….なっ。いまの、プロポーズだ」


「ははっ」



芙祐ちゃんが落としたトマトを拾って食べる。



「むー」



あ、むくれてる。ほっぺ膨らませて。
悔しそう。
その顔なんなの、可愛いんだけど。



「すぐあたしで遊ぶ」


「芙祐ちゃんも弥生くんにしてるじゃん」



「ヤヨはいいんだもん」



「よくない」



俺、弥生くんに対するスイッチ、簡単に入るのかも。


束縛とか大っ嫌いだし、
する奴の気持ち全然わかんないけど。



嫉妬。
なるほどね。
コレって感情直結型。
我慢できないものなんだね。




ほんと、弥生くんって。
邪魔だなぁ。



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