【完】ぎゅっとしててね?
「……処女、って言ったらいい?あたし」


「まじで?」


大きい目がもっと大きくなってるよ、慶太くん。
今どんだけビックリしてるの。



動かないし、ポーカーフェイスを頑張ってる慶太くんは、どう見ても慌ててる。混乱してる。



「じゃあ怖かっただろ?」


「え?ううん。びっくりしただけ」


「ほんっとゴメン。許して」



両手合わせてなむなむされた。




「だから……。うーんと。いつか勇気がでたら……」



って何言ってるんだろう、あたし。


顔が火照ってきた。



「うん。わかった」



慶太くんはそう言って、優しく髪を撫でてくれた。
その肩に寄りかかると、アロンの匂い。


「ありがとぉ」



慶太くん、なんでかなぁ。苦笑いしてるよね。



「あと貧……」


危ない危ない。
貧乳問題は奇跡的に解決されるかもしれないから黙っとこう。




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