【完】ぎゅっとしててね?
………。
……。
去年の2月14日。
まだ1年生だったあたしたち。
机でカリカリ勉強してた、数学マニアくんの前の席に座った。
「勉強ちょっとやめて、ヤヨちゃん」
あたしがそういうと、
「は?」って迷惑してる態度とるくせに、
ちょっと嬉しそう。
「はい、バレンタイン」
彼氏と一週間前に別れたんだけどね。
世の中はバレンタインムードでしょ?
あたしも誰かにあげたいなって思ったら、抹茶チョコ見つけたんだよ。
じゃあ、ヤヨにあげるしかないよね?
ヤヨの好きな抹茶チョコ。
可愛い袋いっぱいに詰めてプレゼントした。
「ありがと」
ヤヨがすっごく嬉しそうに貰ってくれたの。
だからあたし、嬉しくて。
調子に乗って、制服のポッケに入ってた飴ちゃんも全部あげた。
「ホワイトデーは期待してるよ」
「まぁ無理だな」
「無理っていうのムリ。てかね、あたし今日誕生日なんだよ」
「まじ?おめでと。ハイこれ」
って、あたしがさっきあげた飴を渡すのはやめてくれないかな?
……。
去年の2月14日。
まだ1年生だったあたしたち。
机でカリカリ勉強してた、数学マニアくんの前の席に座った。
「勉強ちょっとやめて、ヤヨちゃん」
あたしがそういうと、
「は?」って迷惑してる態度とるくせに、
ちょっと嬉しそう。
「はい、バレンタイン」
彼氏と一週間前に別れたんだけどね。
世の中はバレンタインムードでしょ?
あたしも誰かにあげたいなって思ったら、抹茶チョコ見つけたんだよ。
じゃあ、ヤヨにあげるしかないよね?
ヤヨの好きな抹茶チョコ。
可愛い袋いっぱいに詰めてプレゼントした。
「ありがと」
ヤヨがすっごく嬉しそうに貰ってくれたの。
だからあたし、嬉しくて。
調子に乗って、制服のポッケに入ってた飴ちゃんも全部あげた。
「ホワイトデーは期待してるよ」
「まぁ無理だな」
「無理っていうのムリ。てかね、あたし今日誕生日なんだよ」
「まじ?おめでと。ハイこれ」
って、あたしがさっきあげた飴を渡すのはやめてくれないかな?