【完】ぎゅっとしててね?
何度唇を重ねても、芙祐ちゃんの方からしてくれることはない。



もっと、

そうねだることもなくて。



「慶、太くん……っ」



俺の名前を呼ぶのが精いっぱい。


芙祐ちゃん、涙目になってる。



「……はぁっ」



乱れた呼吸すら、全部愛しい。




ベッドの上。

芙祐ちゃんをなるべく優しく押し倒した。



制服のブラウス。ボタンをはずしていく。



火照る頬。

首元にキスをした。




キスマークなんか、
芙祐ちゃんにだけはつけたくない。



俺のものっていう印?
くだらない。



誰にも想像すらされたくない。




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