【完】ぎゅっとしててね?
雑用が終わって数学を開く。
文系脳で暗記派な芙祐は数学の公式をついに歌にして覚えはじめた。
陽気でかわいい声。
「覚えた~」って笑う。
そうかよ。よかったな。
「慶太くんって帰国子女なんだって。英語ぺらぺら」
「ふうん」
どうでもいい。
あんなやつ、芙祐が、好き……に、なったとしても。
どうせ半年と持たない。それどころか向こうに遊ばれて終わる可能性……すら。
苛々する。ムカつく……。
さらさらの茶色い髪をかき分けて、デコをはじいた。
文系脳で暗記派な芙祐は数学の公式をついに歌にして覚えはじめた。
陽気でかわいい声。
「覚えた~」って笑う。
そうかよ。よかったな。
「慶太くんって帰国子女なんだって。英語ぺらぺら」
「ふうん」
どうでもいい。
あんなやつ、芙祐が、好き……に、なったとしても。
どうせ半年と持たない。それどころか向こうに遊ばれて終わる可能性……すら。
苛々する。ムカつく……。
さらさらの茶色い髪をかき分けて、デコをはじいた。