不器用な恋
「あ、山田さん!もう来ないかと思った!ありがとうきてくれて!」
「あ、……いえ」
何を話せばいいのか。
こんなにも人と喋ったことがないから
菖蒲ちゃんをぬいて……
「まずは、私は写真部部長の秋元莉央です」
「部員の河西理恵です。来てくれてありがとう」
と、二人の先輩が挨拶する。
「じゃあ、矢沢さんから自己紹介おねがいしてもいい?」
と、秋元先輩がいうとにこりと笑う少女。
「2年3組の矢沢杏里です」
胸元までの髪の毛はふわふわしていて
身長は小さく、ニコリとする笑顔がとても可愛い。
可愛すぎる。
「2年2組の桐沢慎です。よろしくお願いします」
すらっとした、体型に180くらいの身長で
爽やかな印象のある男性。
俗に言うイケメンというやつだ。
そして、私の番になる。
「……山田瑠樹です…」
こんな二人のあとに自己紹介とか
ほんと、ついてない。
「三人ともモデルとして来てくれてありがとう。さっそくだけど」
と、先輩が話していく。