不器用な恋
「ミルクティー好きなんだ」
「え、うん」
「俺レモンティー派」
そういい、鞄からレモンティーをだす慎君。
「慎君ってかんじ」
「なんだそれ」
と、クスッと笑う。
その笑顔にいつか
私は飲み込まれそう。
それが少し怖いんだ。
ふいっとそっぽを向いて携帯をいじる私。
杏里早く帰ってこないかなぁと思う。
携帯を閉じて机に顔を埋める。
すると、さらっと髪の毛が慎君の手によりすくい上げられる。
ピクッと反応する私。
「あ、ごめん」
「…ううん、大丈夫」