不器用な恋


彼女の話を聞いて

嗚呼、だからあんなにも寂しそうな目をしていたのかと

改めて認識した。

とても辛かったと思う。

たった10歳で何の罪もないのに

親に捨てられたんだ。

愛を知らない。

だから彼女は

友達もいなければ

恋人もいないのだ。

まだ、心は少女で

恋なんてわからないんだ。

今言おう。

いま、言わなければ

チャンスを逃してしまうかもしれない。

そう心に決意して

俺は深呼吸をする。

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