ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
コツ、コツ、コツ、、、

キュ、キュ、キュ、、、


「「………」」


ぶっ!ははは…

沈黙を破ったのは藤枝さんだ。

「……っ?」

「悪い…なんかさ、靴音聞いてたら、
嵐の夜のこと思い出しちゃって…

今だから白状するけど、俺も怖かったんだよ。
暗闇の中でさ、自分以外の靴音がするんだぜ?しかも、今みたいに、キュ、キュ、、、って!」

「うん。私も。足音が怖くて。
あの足音…人なのか?って」

「一緒だ!足音なんだから人のはずなのにさ、ははは…」

「なあ…」

藤枝さんが急に立ち止まる。

「……っ?」

「もしかして…アイ。日本語ちゃんと分かる?
俺…勝手に外国の子だと思っちゃってるけど、よく考えたら、名字が「木下」だし日本人だよね?」





< 103 / 378 >

この作品をシェア

pagetop