ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
絶体絶命?
カラカラカラ…
午後の仕事を淡々と乗り切った私は、3階フロアのゴミを集めて回る。
今週は、2階と3階担当だ。
7階じゃなくて良かった。
こんなに気分が落ちてる時に、藤枝さんに会っても笑顔が作れない。
カラカラカラ…
考えない…考えない…考えない…
心の中で、呪文のように唱える。
こうでもしないと、昼間の光景が浮かび、どんどん落ちていってしまう。
考えない…考えない…考えない…
22時30分!業務終了だ。
就業時間が長い!と、初めて思った。
「愛ちゃん、帰ろっ」
「はい。亜季さん、帰りましょう」
亜季さんと通用口を出る。