ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
12年前の冬。
倉本前社長の告別式が終わり、49日の法要を終え、しはらく経ったある日、倉本の妻 涼子と娘 琴子は、我々の前から消えた。
当時は、トリニティ再建のために躍起になっていて、倉本母子を捜し始めたのは会社の経営が落ち着いた2年後だ。
その間に、母子は転居を繰り返していたため、足取りを掴むことが出来なかった。
そこまでして消息を絶っていた倉本の娘が、今になって何をする気だ?
まさか復讐か?
だとしたら、このまま梶浦の秘書にしておくのはまずくはないだろうか?
ただ…
平川に復讐などという物騒な言葉は似合わない。
何というか、彼女はいつも一生懸命なんだ。
時折、梶浦を慈愛のこもった表情で見ている。
だか、梶浦の耳にも入れておかなくてはならない。万一の事もある。
倉本前社長の告別式が終わり、49日の法要を終え、しはらく経ったある日、倉本の妻 涼子と娘 琴子は、我々の前から消えた。
当時は、トリニティ再建のために躍起になっていて、倉本母子を捜し始めたのは会社の経営が落ち着いた2年後だ。
その間に、母子は転居を繰り返していたため、足取りを掴むことが出来なかった。
そこまでして消息を絶っていた倉本の娘が、今になって何をする気だ?
まさか復讐か?
だとしたら、このまま梶浦の秘書にしておくのはまずくはないだろうか?
ただ…
平川に復讐などという物騒な言葉は似合わない。
何というか、彼女はいつも一生懸命なんだ。
時折、梶浦を慈愛のこもった表情で見ている。
だか、梶浦の耳にも入れておかなくてはならない。万一の事もある。