ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
どんなに悲しくても、朝は来る。

今は12月。私は、まだ中学生3年生で、志望校に合格するため、勉強しなくてはならない。

都内のトップ校を目指していた。


一週間、学校を休んだ。
今日は、久しぶりに登校する。


「お父さん、いってきます」

仏壇の前で、手を合わせる。


「お母さん、いってきます」

精一杯の明るい声を出す。


「…いってらっしゃい」

少し痩せたお母さんが、静かに微笑んだ。











< 148 / 378 >

この作品をシェア

pagetop