ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
先日の簡易休憩室で、寝落ちしかけた女だ。

いつも表情が乏しい女だが、あの時は素で驚いてたな。


『ひ、平川さん…』

今気付きましたと演技する俺。

ニヤリ

『見てたの?』

さあ、無表情女、どう返す

ん?美味そうな玉子焼き…

『出し巻き卵?食べたいですか?』

食べ物を分けてもらうとは、想定外だ。


おっ、美味いじゃん。


気付いたら、余ってると言う彼女の玉子焼きを、全て平らげていた。

甘いだけの味付けでなく、出汁がしっかり効いた玉子焼きは好物だ。

彼女の玉子焼きにハマることも想定外の出来事だった。

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