ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
「…こんな弱いお母さんで、ごめんなさい。

外へ出ることも怖いの。

お母さんを心配した友だちと約束をしても、出かけようとすると、足がガクガクと震えてしまって、外へ出ることも、メール1つ打つにも、物凄く勇気がいるの」


涙を流し続ける母の肩を抱く。


あれ?母って、こんなに小さかったっけ?

その華奢な肩が、予想外に小さく、頼りないことに驚いた。



「………」


「琴子、ごめんなさい…ごめんなさい」


壊れてしまいそうな母の姿を目の当たりにし、神戸行きについて行くしか選択肢はなかった。


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