ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
「当時、中学生だった私は、父が健康で、他の家の父親と同じく、普通に会社へ行って仕事をしているようにしか見えませんでした」

抗がん剤の治療は、身体に合えばいいのだけど、合わなければ、吐き気がしたり、疲れやすかったりで辛いと聞く。

「梶浦社長、貴方は、父が立ち上げたトリニティを再建するために尽力してくださってた。

それなのに、私は、記者や世論を信じてしまい、貴方に酷いことを言ってしまいました。申し訳ありません」

深々と頭を下げる。


「それに、梶浦社長は、私たち三人が暮らしていた家に住んでくださってるんですよね?」
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