ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
えっ?藤枝さんが社長の息子?

「うん。小さい頃、お互いの家でよく遊んでたよ。
俺は『たっくん』きみは『こっちゃん』だった」

にぃーーと白い歯を見せる藤枝さん…改め梶浦さん?

うーーん。ややこしい…

頭の中で、グルグル考えてる事が伝わったようで、


「あーー『梶浦さん』はナシな?
今までどおり、タカでいいよ。琴子ちゃん」


「え?あ…はい」

つられて返事をしてしまった…
ていうか、私、年内で退社する。


「仕事だって辞める必要ない。
年明けに、俺…辞令が出るから、親父の秘書が辛いなら、俺の秘書になればいい。
いや、そばにいてほしい。

倉本 琴子さん。俺はきみが好きだ。
俺も、きみといると穏やかな気持ちになるんだ」

そう言うと、タカは私の右手をそっと両手で包み込んだ。


あ…温かい

私はここにいてもいいの?





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