ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
満遍なく探したつもりだ。

三ノ宮駅の近くの惣菜屋…数は限られてるはずで、すぐ見つかるだろうとタカをくくったが、実際に探してみると、琴子のいる惣菜屋は見つからなかった。


歩き回り、足も痛いし、身体が冷えてきた。

目に付いた喫茶店に入る。


昔ながらの喫茶店で、常連さんばかりの店だったらしく、俺の存在は異質だった。


新参者を見る視線を感じる。


身体が温まったら、すぐに出よう。


「ブレンドコーヒーお願いします」


ほどなくして、運ばれてきたコーヒーに口を付ける。


「美味しいな…」


コクがあって、程よい苦味のコーヒーで、俺好みの味だ。







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