ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
「この鈍感女!俺と結婚してって意味だよ!」


私から離れ、うなだれる矢神さん。


「いや…そういう意味かもって思ったんですけど、私なんかが…てちょっと思ったので…その」


だって、相手は矢神さんだよ?

四六時中、この俺様イケメンと一緒だなんてドキドキして、生活していけるのかな


「おい…全部聞こえてる。きみって人は…
俺だってドキドキしっ放しだと思う」

「……」

「おまえが抱えてるもの全て、俺も背負うってこと。
琴子。全力でおまえを守るよ」

「……」


いつの間にか、"きみ"から"おまえ"になってる。
なんか…偉そうだな。


「本当に…私でいいの?
ずっと矢神さんのそばにいていいの?」


「ああ。もちろんだ。そうでないと、
俺が困る。琴子。愛してる」


「はい。私も愛してます。矢神さん。
末永く、宜しくお願いします」

立ったまま、胸の前で三つ指をつくポーズをする。

それを見て、満足気に頷く矢神さん。










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