ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
「……」

何か言ってよ?

「あの…矢が…「サトル」」

矢神さん…と言おうとした私に、矢神さんが待ったをかける。


ふわり…


私の頬を両手で包み、ニコリと笑う。


「言ってみ?『さとる』だ」

と…突然言われても。

名まえ呼びって…恥ずかしい。


ほらっ…と催促される。


「さ…」

「さ?」

あー、ものすごく笑顔だ。表バージョンの方の!

もう!

「さとる!」

叫ぶように言うと、なぜか顔を手で覆い、耳が真っ赤になった悟がいた。

「名まえ呼ばれると…照れるのな」

静かに悟が私に近づき、優しいキスが
降ってきた。

悟との初キスは、乱暴なキスだったけど、今度は、優しいキスをくれた。

何度も。

満開が近い桜の下で、私たちは何度も
キスをした。

「悟。ずっと愛してます」


Fin.
















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