ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
正体がバレたくないから、できるだけ会話を避けていたのに、見かねて助けてくれたんだ。

あの頃は、トリニティをぶっ潰してやるって、思ってたはずだから、困ってる俺のことなんか、放っておけばいいのに、琴子は根が真面目なんだよな。


クスッ…


思わず笑いが漏れ、井川と目が合う。

上司の変なとこ見ちゃいました…て表情を浮かべ、パッと視線を逸らした。


「おいおい、地味に傷つくんだけど?」


わざと拗ねて、井川の反応を見る。


「条件反射ですので、気にしないでください」


そう言って、井川は再びパソコンの画面に視線を向けた。


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