ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】

彼氏の本心

ぎゃはは…とはしゃぐグループに近づく。

けれど…


「もー、おまえら…さっさと結婚しちまえよ〜」

囃し立てる男の子に、拓海が言ったんだ。


「あー、ないない。俺には真里さんがいるから」


拓海たちのグループに向かっていた足が、ピタリと止まる。


それって……


「同居人のオネエさん?おまえも、罪な男だね〜」


「まあな…」


そう言って拓海は、冷めた目で笑った。



ぞくっ…



それは、今まで見たこともないような、冷たい別人のような顔だった。




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