ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
相変わらず、見た目はチャラい隆洋さんだけど、それは彼なりのコミュニケーション法だ。


女性たちにも、優しく接している隆洋さんだけど、彼女たちにけっして触れてない。

今までも、触れてはいなかったらしい。

私の勘違いだった。


そりゃそうよね…

頻繁に触ってたら、セクハラになってしまう。


ふふ…

頬が緩む。


「ん?万里、どうした?」

「仕事中の隆洋さんと、プライベートの隆洋さん…その両方を私は知ってるんだなって。
幸せだなぁって、思ってたんです」


ぎゅうぅ…


テラス席へ向かうエレベーターの中で、隆洋さんに抱きしめられた。



チン!


目的の階に到着した。

「なあ、万里。お弁当は執務室で食べないか?」

「ダメですよ?せっかくお父さまとご一緒できる日ですから」

ちぇーーっと言いながら、ついて来る。


ふふ…この幸せがずっと続いてほしい。



Fin.


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