ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
12月初旬、中学三年生の私は、普段どおり学校で授業を受けていた。

ガラッ!

「…早く、中央病院へ急いでっ」

へ?なぜ病院?

「お父様の容体が急変したそうよ。
急いで!」

お父さんの容体?
どういうこと?お父さんは会社にいるんでしょ?

突然のことに、事態が飲み込めないまま正門前に止まっていた車に乗り込む。


『どうして?だって、交換ノートで………』

そこまで言いかけて、最近、受験勉強が忙しくて、交換ノートを書いていないことに気付いた。

『……ノート…見てない。お父さん!』


・・・・・



そこからの記憶が曖昧だ。

でも、はっきりしてることは、父が母と私を置いて亡くなってしまったということだった。

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