ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
総務部へ戻った私は、ものすごい勢いで伝票処理を始めた。


コキ、コキ、コキ…


肩がパンパンだ。

席を立ち、手作りの塩枕を電子レンジでチンする。

簡易休憩室の椅子に腰掛け、温めた塩枕を肩に乗せる。

「はあぁぁ〜、幸せ〜〜」

塩枕の重みと温かさが丁度いい。

じんわりと、肩のコリが和らいでいく。


カクン!


「うわっ!」

いけない、いけない…

あまりの気持ち良さに、一瞬寝ていたらしい。


キョロキョロ…


誰にも見られてないな?ヨシ!

冷静で沈着、そして地味で目立たない。
これが私のあるべき姿だ。

ドジなとこを見せて、親近感が湧くなどと馴れ合わないようにしなくては。
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