ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
コツ、コツ、コツ、、、

コツ

足音が止まった!

わーわーわーー!


「アイ?」


聞こえてきたのは…


「やっはりアイだ…どうした?
もう勤務時間…とっくに過ぎてるだろ?」


藤枝さんだ!


「わあーーん…怖かったよ…」


不覚にも涙が出てしまった私をぎゅっと抱きしめ、頭を撫でてくれる。


「ヨシヨシ…大丈夫だ。
…そっか。出れなくなったのか。
まあ、例え出られても、気にするな。
電車が止まったから」


とスマホ画面でニュース速報を見せてくれる。


「…気にするなって…ウソ?」


気にするよっ!

今日は水曜日だ。明日も普通に仕事があるわけで…


眼鏡は、アパートに置いてきた。

予備のスーツはロッカーにあるけど、眼鏡の予備はない。


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