ギャップ
そこから更に揺られると
沢山の人が乗ってくる。
満員電車になる前に
私達は席を立つ。
電車を降りると
そこからはずっと同じ道のり。
近いような遠いような
そんな距離で歩く二人は
どこかそわそわしている。
そろそろ話しかけてもいいですか。
きっと無理だけど
心の中でそう呟く。
学校へ着くとお互い
友達と一緒に別々の教室に入る。
「ちょっと待って」
私は友達にそう声をかけた。
「ごめん。
やっぱりなんでもない」
毎日こんなことを言う私に
友達はもう慣れてしまっている。
でも私は
何度彼と同じ車両に乗ろうと
何度同じ道のりを歩こうと
君の存在に
慣れることは出来ないと思う。
想いを伝えるのは
どうやら
もう少し先になりそうだ゚*∗ ∗* ゚