好きとか絶対ありえへんっ
「まず1つ目。


確かに拓人のお父さんの死は、ほんまに悲しくて、悲しくてたまらんかった。



あの日拓人を抱きしめたこと、春馬の話を聞いて、本当に後悔してる。



だって、あたし、春馬のことが1番大切やったもんっ…



誤解されるようなことするんじゃなかった…」



「っ…」



なんで俺はそのことに気付かれへんかった?


今思い返せば、歩夢は俺にたくさん好きとゆう言葉をくれた。



俺がその言葉を信じて、歩夢に拓人を抱きしめた理由を聞いていたら、未来は変わってた…?



そんなことが頭によぎる。



それと同時に、今後悔しても、もう過去は変えられへんってゆう悲しさが込み上げてきた




「そして2つ目

あたし拓人と付き合ってへんで…?」


「え?」


嘘やろ?じゃあ、なんであの時2人で遊んでたんや…?


「あの日は校外学習の2日目で自由行動やったんやけど、あたしの友達が彼氏とまわることになってて、自然と拓人とまわることになったってゆうか…」




歩夢は語尾を濁らせる。



歩夢が拓人と付き合ってなくて、正直、めっちゃ嬉しい。




「そっか…」


「うん。」
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