好きとか絶対ありえへんっ
フワッと


拓人に抱きしめられた


目の前にある拓人の胸。


思わずドキっとしてる自分を殴りたい



「前。」


「え…??」


「前、春馬と話したやろ?



前はわからんって言ったけど


また好きなった?」



拓人の声はどこか寂し気で。



「わからん…」


「今は俺に抱きしめられてドキドキしてる…??」



「…してないっ。」


嘘。めっちゃドキドキしてる。


「なあ、そろそろ俺のもんになれば?


俺のこと好きにならん?」



拓人は抱きしめる力を弱めて、あたしの両頬をもって、顔を持ち上げ、自分の方に向かせた
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