好きとか絶対ありえへんっ
最悪や…



あたしは泣きそうな顔でバトンをしゃがんでとる


「おい!はよ来い!!!」



拓人の声がグラウンドに響き、あたしはすぐバトンを取り、猛スピードで残りを走った




「お前の分俺が追い上げるから。


みとけよ。」



バトンを受け取るときに拓人が言った言葉。



なぜかあたしの心を温かくした。


「おい、あの五組のやつめっちゃ速くないか!?」


「うわ!前の3人一気に抜いたぞ!!」




ゴールテープを切ったのは…




「5組1着!!」




拓人やった…



なんでなん、なんでそんなかっこいいん。



拓人はゴールテープを切った瞬間キョロキョロ周りを見渡して、あたしを見つけると、満面の笑みを向けてくれた。



ドキドキドキドキ



なんでまたドキドキとかしてんの…?
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