好きとか絶対ありえへんっ
「ど、どうしたん?」


いきなりのことに少し戸惑う


「あ、えっと


ちょっとそこの公園で話さへん?」



そう言って拓人は近くの公園を指した



「うんいいよ」



拓人がこんなん言うことはなかなかないから、なんか大切な話なんかなと思った



あたしは、公園の小さな屋根の下にあるベンチに腰をかけた。



屋根の下やから、ベンチはもちろん雨に濡れてなかった


あたしのすぐ隣に拓人が腰をかける




「どうしたん?」


あたしは拓人の方に顔を向ける


「まだ忘れられへんの?」



「え、なにが…?」


まさか。


「春馬のこと」


やっぱり、ってゆうか



「なんで…そんなん知ってんの?」


拓人に春馬が忘れられへんことは言ってないはず…



「昼休みあんな大声で話してたら嫌でも聞こえるやろ」


< 73 / 238 >

この作品をシェア

pagetop