好きとか絶対ありえへんっ
わかったー?

と言ってあたしの顔を覗き込んでくる


「う、うん」


昨日の出来事があって、普通に話せる自信があるかって聞かれたら正直ない。


だって、あんなにドキドキしたの初めてやし。


あのドキドキはなんやったん…?


あー!もう考えんとこ。



「まあ、気まずくならんように坂下君が話してくれると思うから!」


「…うん、ありがと!」


あたしは放課後になるまで、必死に放課後のことは考えへんようにした




ーーーー



「帰るぞ」

「う、うん」



拓人に後ろから声をかけられて、噛んでしまった…


恥ずかしすぎる…


「昨日のこと。


あんま深く考えんでいいから


今は」


「うん」


最後の今はって言葉がちょっと引っかかったけど、考えへんようにした。

< 77 / 238 >

この作品をシェア

pagetop