好きとか絶対ありえへんっ
あたしたちはそれから長い時間シーソーで遊んだ



普通やったらすぐ飽きるはずやのに、拓人としてたらなぜか飽きひんかった。



「疲れた…」


「ほんまに疲れた…」


ずっとシーソーをしていたらさすがに2人とも疲れてきて、ベンチに座って休むことにした


「なあ」

「…な、に?」


いきなり拓人の顔が近づいてくる


突然低くなった拓人の声に思わずドキッとする


「お前、俺にドキドキしたりせえへんの?」



「そんなん、するわけないっ…」


嘘。


内心ドキドキしっぱなし



「嘘つけ。


顔真っ赤なくせに」


「っ…」


目の前でクスッと笑う拓人がかっこよすぎて、何も言い返されへんかった



目を合わしたくなくて、俯く


「ほんまに照れてるん?


キスしたろか?」


いきなりびっくりすることを言ったかと思うと、だんだん近づいてくる拓人の顔



なんでやろ…


忘れなあかんと思っても、拓人が色んな人にキスしてたって思ったら、やっぱり嫌になる


拓人に直接聞いたわけじゃないけど、体育祭の時、あんなにベタベタされて、嫌がってなかったから、そうゆうことやと思う。
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