オフィス・ラブ #another code
正直に言うと、同感だ、と同じく疲れたような声が返ってきた。


白熱して、とまらなかったのだ。

休憩もなしに、4時間半。

バイタリティの試される顔ぶれだと、改めて感じた。



「正直ここまで、しがらみまみれだとは思いませんでした」

「俺もだ。まあ、いい余興と思えば」

「業務に障りが出ない限りは、ですね」



出ないことを祈ろう、とたくましい体躯を揺らして、鷹揚に加倉井が笑う。


彼が第1営業局の出であることを、最近知った。

基本的に、局や部署の番号に意味はないが、1営だけは別格だ。

世界的にもトップクラスの企業を得意先として持ち、部署の規模も段違いに大きい。

そこの営業員と、一緒に働けることになろうとは。


この人の元で、これからの時間を過ごす。


それは、きっと。

面白い。

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