オフィス・ラブ #another code
情を注いだ部下の最後の望みに、応えてやりたいと思ったのも嘘じゃない。
けれど確かに、少しの好奇心と。
若干の解放感と。
久しぶりに大量に飲んだアルコールも手伝って。
新庄は、彼女を受け入れた。
今のこの関係を手放すのが惜しくて、往生際悪く、一瞬ためらったものの。
もう遅い、という冷静な心の声に押されて口づける。
瞬間、後悔が襲った。
寄せられる想いの、純粋さに震える。
あまりにひたむきで、率直で。
とても受けとめきれたものじゃない。
しまった、と思ってももう遅く。
心地よさに、離れがたい自分もいて。
どうしよう、と。
柄にもなくうろたえた。
どうしよう。
なんて軽率な、愚かな自分。
彼女の生真面目な性根くらい、承知していただろう。
どう言い訳しても、自分が悪い。
知っていて乗った、自分が悪い。
こんなつもりじゃなかった。
じゃあ、どんなつもりだったんだ?
深みにはまる前に、はずみをつけて離れ。
改めて見る彼女の目は、このみっともない心の揺れに、感づいているようだった。
とんでもないことをしてしまった。
もう、戻れない。
けれど確かに、少しの好奇心と。
若干の解放感と。
久しぶりに大量に飲んだアルコールも手伝って。
新庄は、彼女を受け入れた。
今のこの関係を手放すのが惜しくて、往生際悪く、一瞬ためらったものの。
もう遅い、という冷静な心の声に押されて口づける。
瞬間、後悔が襲った。
寄せられる想いの、純粋さに震える。
あまりにひたむきで、率直で。
とても受けとめきれたものじゃない。
しまった、と思ってももう遅く。
心地よさに、離れがたい自分もいて。
どうしよう、と。
柄にもなくうろたえた。
どうしよう。
なんて軽率な、愚かな自分。
彼女の生真面目な性根くらい、承知していただろう。
どう言い訳しても、自分が悪い。
知っていて乗った、自分が悪い。
こんなつもりじゃなかった。
じゃあ、どんなつもりだったんだ?
深みにはまる前に、はずみをつけて離れ。
改めて見る彼女の目は、このみっともない心の揺れに、感づいているようだった。
とんでもないことをしてしまった。
もう、戻れない。