同居ノススメ

桃が作ってくれた
小さな旗は、
取っておこうと思った。

一人暮らしでは
決して味わえなかった料理を
口に運びながら

「桃。どれも美味しいね!
仕事から帰って来てだから、

ここまで作るの大変だったでしょ?
ありがとう!」

というと

「そんなことないよー
それに本当は今日、
慎太郎のお祝いだったから、
もっと何か作りたかったんだけど、

ちょっと残業しちゃって・・・
他の日にお祝いしようか?どう?

1人だと、どうしても手抜き
ばかりになちゃうけど、

誰か居るって思うと
ちゃんとしなきゃ・・
って思って、気合が入るね!」

とピラフを頬張りながら
楽しそうに答えた。

「俺ね、自分でも作れるけど
やっぱり桃が作ってくれたものが
一番美味しいと思うよ」

と言うと

「そっか!
わたしもそうだよ。

自分でも同じように作れるけど
やっぱりなにか違うんだろうね。

慎太郎の作ってくれたものは
美味しいもん!」と答えた。


< 100 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop