同居ノススメ

が、
そんな悠長なことを
思っていられる時間は
短かった。

気ままに歩く桃を
何度か見失い慎太郎は
そのたびに焦り、

いきいきとした桃の姿に
釘付けになっているのは、
自分だけではない事に気づかされる。

桃に視線を送る男、

すれ違いざまに
声をかけようとしている男が

何人もいることもわかり、

慎太郎は、
そんな男たちの視線を
蹴散らしながら
思わず桃に近寄り提案した。

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