同居ノススメ
・
2人が買い物を終えて
自宅に戻ると
すっかり辺りは暗くなっており、
それぞれ分担して、
家のことをこなしていった。
買ってきたものを収納する桃と
洗濯物を取り込む慎太郎。
声をかけずとも
相手の動きを察知し
行動に移せる2人は、
生活のリズムも合い
お互いにいろいろな意味で
心地よいと思い始めていた。
一緒に住んでいて
ストレスを感じない相手。
まるで長年寄り添ってきた
夫婦のような雰囲気だ。
「夕飯、どうしっよっか?」と
洗濯物をたたみながら、慎太郎は聞く。
「そうだねーこの辺、
あのショッピングモールがあるだけで
食べるところがないよね。
冷蔵庫に何かあったかも!
簡単になにかつくろっか?」
と
冷蔵庫の中身と相談しながら桃は
「あったあった!豚ひき肉あるし、
餃子パーティーにしようか?」と
提案すると
「おっ!いいね!!
俺、餃子の皮買ってくるよ、
ほかに何かいる?」
「んーっ、
餃子にはやっぱり・・・
『ビールでしょ!!』」
と、二人の声が合わさり、
思わず顔を見合わせて笑ってしまった。