同居ノススメ
そうして
洗濯を畳み終えると同時に
玄関の方から
『ガチャッ・・ガチャ・・
あれー?あれれ??』
という声が聞こえて
慎太郎は思わず玄関まで行き
桃を出迎えていた。
自分の帰りよりも遅いと
思っていた慎太郎の出迎えに
桃は少しビックリして
思わずいつもどおりに
「あっ、慎太郎、おかえり」
と声をかけると
慎太郎はその声を聞いて、
思わず桃の右手を引き
抱きしめていた。
桃は、
突然のことにうまく対応できず
手の行き場に戸惑い
おとなしくしていると
耳元で慎太郎の
「ただいま、桃」
という声が聞こえてきて、
桃の体はビクッと反応し、
体中の血液が顔に
集まる様な感覚に襲われ
顔は赤くなり、
止まっていた時計の針が
再び動き出したかのように
心臓は騒ぎ始めていた。