同居ノススメ

ショッピングモールに着くと
開店直後にもかかわらず
すでに人で溢れかえっていて、
このまま歩き進めたら、

桃とはぐれてしまうと思った
慎太郎は、桃の右手を取ると
ギュッと握り

目的の場所まで歩いた。

桃は繋がれた右手から
熱いものを感じ、
心は跳ね上がるように
忙しく動き始めていた。


休憩ができるように
大きめの椅子や
ソファが設置された場所に
たどり着くと、
慎太郎は腰を下ろし

「桃、俺に付き合ってたら
退屈するかもしれないから、

時間見計らって、好きなところ、
見てきてもいいよ?」

と言うと
桃は、少し考えて

「わたしもやってみたい!」
と言って
慎太郎の隣りに座った。

慎太郎は少しビックリして
「おっ、おう!」と返事をしたが

まさか桃が隣にいてくれるとは
思っていたなかったので、
嬉しくなり、心が踊っていた。

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