同居ノススメ
「はっあぁ!?
あなた赤の他人でしょ?
しかも男性!!
ここに住もうかと思って・・
ってココ、
わたしの家なんですが・・?」
と必死に訴える桃。
「だってさー
ココ広いし、綺麗だし、
職場まですっごい近いし!
えっと・・それにあなた
一人暮らしでしょ?
だから、ちょうどいいかと思って♪」
と陽気に話す慎太郎。
「いやいやいや・・
『あなた』ってわたし、
坂下桃って名前なんです!
そんないままで名前も
知らなかった人と
一緒に暮らそうと思ったって?
あなたカッコイイけど、
一体、どういう思考回路してんの?
何考えてんの?
あぁ・・・なんか・・・
また頭痛くなってきた・・・」と
桃は、こめかみの辺りを両手で
抑えながら唸ってしまった。
「ごめんごめん、桃ね。
とりあえず俺をココにおいて。
詳しい話はまた落ち着いてから」
と桃にお粥を食べさせ、
薬を飲ませた。
慎太郎は桃をベットまで運ぶと
「俺、リビングにいるから
何かあったら呼んで?
早く良くなるといいね」と
桃の頭を撫でながら、眠りにつくまで
寄り添っていた。