同居ノススメ
目覚める朝、これからも一緒に・・・
慎太郎は、そのまま
うつろ、うつろしながら
朝を迎えた。
心配は、
確実なものとなった。
桃の身に何か起こっている。
何度かスマホを確認するも
沈黙を続けている。
やっぱり眠れなかった、
自分の一番大切な人が
一晩、どこで過ごしたのか
分からないまま。
桃に届かないのかな・・
と思いながらも
何もせずにいられず、
昨日から、何度もLINEをいれていた。
『お願いだから、帰ってきて』
『何か怒らせちゃた?』
『桃の話を聞かせて?』
『桃の声を聞かせて?』
『寂しいよ、桃』
『おはよう、
いつでも連絡してきて待ってるから』
昨晩、仕度したままの夕飯を
冷蔵庫に押し込み、
ひとまず警察に相談しに行こう、
それから仕事へ・・と
段取りを決め、
顔を洗い身支度を整え、
立ち上がったとき、
ピンポーン・・・
とインターフォンが鳴った。