同居ノススメ
慎太郎は
ニコニコしながら
「桃が作ってくれたオムレツ
美味しかったよ!ごちそうさま」
と言って
キッチンに食器を運び、
「片付けはお願いしてもいい?」
というので、
「はいはい、やっとくから
いってらっしゃい!」
と声をかけながら、
玄関まで見送りに出た。
そんな桃の姿が
嬉しくなった慎太郎は
「いいね!この感じ、
まさに新婚さんみたい。
さあ、
ここで愛する妻からのキスは?」
と自分の右頬を指差しながら言うと
「はいはい、わたしは、
慎太郎の愛する奥さんでも
恋人でもないから、
妄想を膨らませ過ぎないようにね。」
と慎太郎の背中をポンと叩いた。
「残念、行ってきます!」
と慎太郎を送り出すと
桃は
「はぁー」と大きく息を吐いた。