同居ノススメ

『カリカリ長谷川』は
俺に気がつくとヒールの音を立てて
ツカツカっと近寄ってきて、

「おはようございます、店長」

「あっ・・おはよう。
昨日は、急に申し訳なかった」

「いえ、昨日の作業は
全て終わってますから。

それにオープンまで
余裕があるほうだと思うので、
問題ないとは思うのですが・・」

といい、
長谷川が珍しく俺の視界に入り、
顔を覗き込んできた。

「なっ・・・なに?
まだ、なにかある・・の?」

「店長、『冷徹仮面』が
一部、剥がれてますよ」

「はっ?なに、それ。」

慎太郎は慌てて
自分の顔に手を当て
確認するしぐさをした。

長谷川、恐るべし。

『早々に何か気が付かれたか?』

「昨日1日でなにかありました?

私的には、
なんでもいいのですが・・・

その・・・
ダダ漏れ感が半端無いんで、
気をつけてください、店長」

「はっ・・・はい・・・

気をつけます・・」って何を?

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