同居ノススメ
慎太郎は仕事を終えると
桃に連絡を入れた。
が、待てど暮らせど
返事はない。
寝てる・・かな?
そう思うことにして
食材を買い込み
自宅まで歩こうとした時、
高木と会ってしまった。
するとすかさず
俺に気がついた高木は
「店長!どうしたんっすか?
スーパーの袋、手にして・・・」
「ダメか?」
「いや、店長のイメージに
スーパーの袋はなかったもんで、
ビックリしました。
ってか、
ご自宅、この辺でしたっけ?」
「いや、昨日、近くに引っ越した」
「えっ!?また急ですね。
今度、お邪魔させてくださいよ~」
「それは無理だな。
ほんとに邪魔だから。
じゃあ、また明後日。
明日はせっかく休みなんだから、
オープンに備えてゆっくり休めよ」
というと足早に
自宅へと向かうことにした。
そのうしろ姿を見ていた高木は
『やっぱりおかしい・・・
店長、なんかある』と
慎太郎の変化を見守るように
つぶやいていた。