同居ノススメ

価値観はどうでしょう?


「午後からは何もないの?」
と聞いてくる桃に

「うん、あとは
今度の休みにこっちの
手続きだけだなー」というと

「疲れたでしょ?
ゆっくりしてて。

お昼は、わたしが作るよ!
カルボナーラにしようかな」と言い、

キッチンに立ち始めた。

俺はリビングから、
桃の料理する姿を眺めながら、
さっき桃が口ずさんでいた
歌について聞いてみた。


「さっき桃が歌って歌、
なんていう歌?

歌詞を聞いてたら、

俺、なんか・・・

ジーンと来ちゃった」

というと

桃は目を丸くして
こちらを向いていた。

「やっ・・やっぱり?
慎太郎もそう思う?

たぶん、卒業の歌なんだよね。

わたし、好きなんだけど、
歌詞が切なすぎて、
聞いたり、歌ったりするたびに
泣きたくなるんだよね・・・」

再び手を動かし始めながら
そう話してくれた。
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