同居ノススメ
すると幸子は
「ねえ、ホントにその人、
大丈夫なの?
桃が、前の彼氏に
散々振り回されたの知ってるから・・
わたし、ちょっと心配よ?」
と。
「いやいや、ただの『同居』
って言うだけで、付き合うとか、
恋人とかではないので・・。
同居に際して、もし必要だったら、
幸子さんにも挨拶に来るとか
言い出してて・・・
『それはいいから』
って断ったんですけどね・・・」
と桃。
「挨拶にくるって?
同居だけでそこまで、
考えてるとは、なかなかの男ね!
ちょっと安心した。
でも・・・
桃って抜けてるとこあるし、
自分が女性として魅力的だって
気づいてないでしょ・・・?」
と、
少し困ったように付け加えた。
「いや・・あはっ。
色気ないし、魅力も皆無です」
と桃は苦笑い。
「ま、その同居の件も
プライベートな事だし、
こちらとしては構わないんだけど、
今度、桃に何かあったら、
わたしが乗り込んでくからね、
いい?わかった?」
というと幸子は園長の顔に戻り
「さあ、子どもたち受け入れようか!」
と、2人で園長室を後にした。