同居ノススメ

まだ子どもたちが
登園してきていない保育室に入ると

一緒にクラス担任をしている
中山 亜紀【なかやまあき】が
連絡帳に目を通していた。


亜紀は、桃の1つ下の後輩で
同僚であると同時に
妹のような存在で
プライベートでも
仲良くしている先生の1人だ。

小柄で
ショートカットがよく似合い
女子力の高い女性だ。

桃とは対称的な
亜紀と何故か馬が合う。

職場では、『先生』と呼び合うが
プライベートでは完全にお互いを
呼び捨てな関係で、


「亜紀先生、おはよう
昨日までお休みいただいちゃってて、
ごめんね。

園長が入ってくれたらしいけど、
忙しかったでしょ?」

と桃は、目の前で手を合わせて謝ると


「おはよう、桃先生。
もう体の方は大丈夫?

インフルエンザって、ホント
どこからやってくるかわからないから、
やだよねー。

辛かったでしょ?

子どもたちも何人か、
やっぱりインフルエンザで
休みだったから大丈夫だったよ。」

と気遣ってくれる亜紀。

「この時期ね、ホント駄目だよね。
ちょっと油断したかも。
亜紀先生は大丈夫?」

「うん!この通り!
わたしにはインフルエンザも
怖くて入ってこれないのかもー」と
笑いながらいう。

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